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第2回「SHA-ken会合+討論会」レポート

報告者:SHA-ken実行委員

 2009年10月24日、午前10時30より、法政大学日田町校舎にて、SHA-ken(シャケン)の討論会を兼ねた第2回のミーティングが約2時間に渡って行なわれた。討論会のテーマは「建築家という鎧の脱ぎ方......「作品」か「仕事」か」。

20091109-01.jpg 当日は学生を中心に、設計事務所OCTOBERの主宰者として活躍中の建築家・上田知正氏、建築写真家・平井広行氏を始め、若手の建築家、デザイナー、ライターなど各方面からの参加者を集め、少人数ながらも充実した話の場が実現された。

20091109-02.jpg20091109-03.jpg まず、SHA-ken代表でジャーナリストの高橋正明が同会のアウトライン、設立趣旨などを簡単に説明。設立趣旨は討論のテーマに通底しているため、自然な流れとしてそのまま討論会に移行。建築界での問題点がいくつかクローズアップされていった。なかでも設計料の問題、メディア対応での建築家の言説に一般向けと専門向けのダブルスピークがあるのはどういうことであるのか、一般企業人からみてビジネスマナーなどの知識に欠けている場合が多いのではないか等の指摘があった。参加者には、将来の職能(プロフェッション)としての建築家像に高い関心があるような反応が多く見られ、今後の当会ではそれら個々の課題をさらに深く論じる部会をつくる必要性が浮かび上がった。

20091109-04.jpg20091109-05.jpg  SHA-kenの掲げる大きなテーマは、「建築の世界の言説を変え、新しいプロフェッショナルモデルを構築する」ことである。それは「社会に開く」という言い方で表現されているが、実際、現実に社会と接点が弱い、少ないと考える建築家はいないであろう。たいがいの建築家は社会にコミットしているという立場でいるはずではないだろうか。
 しかし、非・建築の世界から見た場合、またユーザーの側、あるいはクライアントの側から見れば、建築と社会(ユーザーやオーディエンス、クライアントを含めて)の間には、これからまだまだ詰めて行くべき遠い距離があるように思える。その距離の詰め方を考えるのであれば、まず建築家の言説、建築界の言説から変えていく必要がある。
 また、「メディアとしての建築」を真剣に考えることは、従来のハードな建築家像を再点検する作業をともなうものであり、それはよほど自覚的に進めない限り容易ではないのである。これこそは、まさに「建築家という鎧」を脱ぐに等しいことであって、そこからすべては始まる。

20091109-06.jpg20091109-07.jpg この第二回会合では、建築という実務の現場での生々しい設計料の話やクライアント像の多様さでの理想と現実のギャップ、メディアの現状などが報告された。こういう場にはこれまでの建築イベントではあまりなかったことではないだろうか。これから社会に出て行こうとする建築科の学生や対メディアを考える若手建築家やデザイナーにとっても非常に刺激のある内容が多く含まれていた。インターンやオープンデスクなどで学生たちは、建築の現場と出会い、さまざまな経験をするかもしれない。しかし、それはあくまで表層的なものである。どこかの設計事務所に入って数年間なりを所員として働いた場合でも、ハードな作業でのスキルは向上できるだろうけれど、建築というプロフェッションに必要なさまざま能力、わけても今最も求められるコミュニケーション能力を学ぶ事は非常に少ない。そうした実務的なことは行なわれてこなかったし、そうしたスキルもノウハウも当然引き継がれてもいない現実がある。
 とかく従来の建築フォーラム、シンポジウムは、作品論や空間論などアカデミックなトピックにメインとしたいわば形而上的なものに流れ、自己撞着にも終始しがちである。そのような建築言論の場とは一線を画して、地に足の着いたクリティカル・フォーラムをSHA-kenは今後打ち出して行く。

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報告/SHA-ken実行委員

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