- 2009年12月14日 12:39
- 自由投稿
寄稿者:熊谷 浩太
第3回「SHA-ken会合+建築家レクチャー(1)」において、山本卓郎さんの講演を聞いての感想を述べたい。

山本さんの作品を見せていただき、特徴であり魅力であるのは、
(1)見てわかる明解な形態
(2)プライベートな外部空間
(3)触覚を重視したディテール、である。
その三つの特徴は、それぞれが別々の意味を持っているのでなく、三つの要素が絡み合って住宅全体の住み心地を作り出していると感じた。
ひし形や、長方形に角度をふった長方形の中庭を入れ込んだプランなど、部屋の形態を操作し、その特徴的な空間構成の中に「プライベートな外部」を作り出す。さらに、住宅の様々な箇所に表れる山本さん自らがデザインし、思わず微笑んでしまうようなディテール。このような、住宅全体の大きな空間から生活のちょっとした場面に登場するディテールまで、隅々に行き届くデザインが素晴らしいと思った。この一連の流れを生み出すことを重視しているのだと感じた。
そして、その設計はスケッチの表現手法にも及び、施主がイメージできるような工夫がなされていると思った。
山本さんの目指す設計は、「30年経っても色あせない仕事」であるとおっしゃっていたが、そのための工夫が、三つの特徴によって実現されているのであると思った。私たち学生の設計は、建物の形態というひとつめの要素で終わってしまっている。設計に重要なその先の要素を山本さんからうかがうことができたと思う。
寄稿者プロフィール
熊谷 浩太(くまがい・こうた)
東京都出身。法政大学大学院工学研究科建設工学専攻修士課程1年。大江研究室。第2回「高齢者いきいき居住アイデアコンテスト」大和ハウス賞受賞(2008)、JIAオープンスクール日本設計賞受賞(2009)、千趣会×JDNクリエイティブコンペティション1000cc最終審査進出(2009)。好きな建築家はダニエル・リベスキンド、伊東豊雄、芸術家は船越桂、根上恭美子。今、感心がある事は、建築で地方に何ができるか、50年後の東京、若手建築家のアート活動。
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