- 2010年4月19日 14:25
- お知らせ
来る5月14日、19時より東大駒場キャンパス(8号館3階315号教室)において、
SHA-kenのレクチャー・イベント(入場無料)を開催致します。
レクチャー・イベント「闇市から見た東京----新宿を中心として」
発表者は東京大学大学院博士課程 逆井聡人氏。
文学、映画、歴史、社会風俗から闇市の存在をふりかえるとき、
現在の東京はどのように見えるか。
今回はいつもとは違っての "文系" イベントですが、
建築や都市に関わるひとには興味深いものになると思います。
画像出典/松平誠『ヤミ市 幻のガイドブック』(ちくま新書、1995年、19頁、写真提供は朝日新聞社)
<企画趣旨>
大規模な空襲で一面焼け野原となった東京。その焦土と化した地上に雨後の筍のように生まれた闇市は、敗戦直後の世相を代表するものとして扱われてきた。昭和二十五年までにはおおかた撤去されてしまった闇市であるが、実は現在の東京のそこかしこにその痕跡を見ることができる。最大の闇市の一つがあり、闇市の始まりの地ともいえる新宿は、その最たる例である。
闇市とは何だったのか、その問いを念頭に置きながら新宿を、そして東京を再考する。
そもそも闇市の「闇」は辞書的な意味で言うと「闇取引」のことを指す。しかし「闇取引」は何も敗戦後に限って存在したというわけではない。闇市が敗戦直後という状況の象徴的なものとして捉えられるのは、その「闇」の字義的な意味以上に、「市」という実際の場やそこに並べられた様々な物資や闊歩する人々、それにまつわる多くの言説、そしてそれら全てを包含する物理的な「空間」という意味合いもある。
闇市とはどんな空間か。なぜそれが必要とされ、どんな想いに充ち満ちていたのか。闇市という空間の上に作られた「戦後」という時代。人々は現在もその時代に生きている。「戦後」の下にあったはずの闇市を求め、彷徨う内に、新宿と呼ばれる街が、あるいは東京という都市が時空間を跨ぐ複数の意味の層を保持していることに気づかされる。
この発表では地図や写真、映像を用いて敗戦直後の闇市を覗いてみる。足がかりは、敗戦から三日後に「光は新宿から」という新聞広告で始まった「新宿マーケット」。そこを視座に設定したとき、どんな東京が見えてくるのか。参加される方々と一緒に話し合っていきたい。 (文:逆井聡人)
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